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YGPシリーズの鋳造機は、銅合金・シルバー・ゴールドから
ステンレス・プラチナまで、1台で鋳造可能なハイブリット・
マルチキャスティングマシーンです。
特徴
■ ルツボ の交換だけで、あらゆる金属の鋳造※1が可能( 加熱コイル を交換する必要がありません)
■ 加圧鋳造 なので、スタティックキャスティング【 静動鋳造 】が可能
■ 特に プラチナ 鋳造では、自社開発の白金加圧専用の ワックスツリー 形状により、より少ない 押し湯 で鋳造が可能
■ モールド・ローテーション【鋳型回転】機構(特許)により、より 鋳巣 の少ない鋳物が期待できます
■ 使いやすく、操作に柔軟性のあるアナログ式鋳造機
■ オプションで 放射温度計 ※2などが追加できます
※1 すべての金属が対象ではありません。
※2 放射温度計が標準装備されている鋳造機もあります。
※掲載されている装置のデザイン・仕様は、改善のため予告なく変更する場合があります。
※鋳造工程には、鋳造機以外の装置が必要です。
※設置条件はこちらのページをご覧ください。また、設置にあたって、電波管理局への申請が必要です。
※海外への設置や輸出には、 輸出許可 が必要です。(YGP-2SNは対象外)
YGPシリーズの対応金属
金合金・銀合金・銅合金・プラチナ・パラジウム・ステンレス等
白金 合金:一般的なプラチナ合金( パラジウム 割り・ ルテニウム 割り・ コバルト 割りなど)
鉄 合金: オーステナイト や マルテンサイト などの ステンレス 鋼
金合金:一般的な 金 合金(K5 - K22・純金) グリーンゴールド ・ レッドゴールド ・ ピンクゴールド ・ 高融点ホワイトゴールド を含む ホワイトゴールド 。
銀 合金: スターリングシルバー ・ コインシルバー ・ 食器用シルバー ・ 電気接点用シルバー ・ 白四分一 など。
銅 合金: 洋白銀 ・ 真鍮 などの 黄銅 ・ 白銅 ・ 青銅 ・ 四分一 ・ 赤銅 ・ ベリリウム銅 ・ 丹銅 など。
低融点合金: ピューター ・ ホワイトメタル などの スズ ・ 亜鉛 合金
※ご購入前に対象となる金属の種類をお知らせください。複数の合金を鋳造する場合には、溶解量や合金の種類(組み合わせ)により装置の設定が必要な場合があります。
※純鉄や 鋳鉄 の溶解には、鉄の含有量や溶解量などにより専用の調整が必要となります。
※ チタニウム や ジルコニウム は溶解方法が異なるため鋳造ができません。
※ タングステン ・ タンタル ・ ニオブ などの超高融点金属は対象外となります。
シリカルツボと黒鉛ルツボが一台で使用可能
一般的な鋳造機には、金・銀・銅合金などの溶解温度が1000℃付近までの金属を溶解するための 黒鉛ルツボ と、プラチナやステンレスなどの 高融点金属 を溶解する シリカルツボ との併用は不可能です。
YGPシリーズの鋳造機は、この両方のタイプのルツボが兼用できます。
モールドローテーション(鋳型回転)機構
YGPシリーズの鋳造機は、鋳型回転機構(特許)により、より 鋳巣 の少ない鋳物が期待
できます。
この原理は、 鋳型 を低速で回転させることにより、鋳型内に空気柱をつくり鋳込まれる 溶湯 に対して抵抗の少ない入路と 鋳型 に内在するガスの出路を確保し、スムーズな 置換 が行える理論です。
身近なことで検証すると、水で満たされた瓶を逆さにして中の水を排出させるとき、そのまま瓶を逆さにするよりも、瓶を回して水の渦をつくると水の排出とそれに伴う空気の流入がスムーズに行われ、より早く水が排出されることと同じ現象です。
YGPシリーズの鋳造機には、この特許機構が搭載されています。
スタティック・キャスティング(静動鋳造)とは
スタティック・キャスティングとは、鋳造において溶湯は乱流の発生を抑えるため『最短の移動距離』で『なるべく静か』に行われることが理想的であるという理論です。
加圧鋳造 は、スタティック・キャスティング(静動鋳造)理論にもっとも近い理想的な鋳造が可能な 加圧鋳造 方案です。
特にプラチナの鋳造では、 遠心鋳造 に比べて鋳造時の 溶湯 の 乱流 を抑えることが可能なため、発売以来、日本はもとより海外でも多くの納入実績を誇っております。
海外ではプラチナの加圧鋳造(白金加圧鋳造)は、ハイクオリティキャスティングの代名詞ともなっています。
独自の鋳造ツリー構造は、より少ない押し湯でキャストが可能
プラチナ 鋳造では、プラチナの組成と 加圧鋳造 の利点を最大限に生かすめ、独自のユニークな 鋳造ツリー を考案。これにより、通常の 鋳造ツリー と比べて 押し湯 量がより少なく済むため、地金の運用も経済的に行えます。
しかも、圧倒的な製品比率(全体の溶解量に対する製品部の比率)が稼げるので、他の鋳造機と同じ溶解量でも、製品となる地金が多くなります。このため、地金運用費用の高いコストパフォーマンスも期待できます。
また、押し湯が少ないため地金の リターン材 と ヴァージンメタル の混合比率が安定し、良いとされる50:50の比率が安定的に確保できます。
一般的なプラチナ用 遠心鋳造 機で一般的な鋳造ツリーを鋳造した場合、全溶解量の40%~60%が非製品部となります。
例えばPtが300g溶解の遠心鋳造機の場合、製品部は120g~180gで、120g~180gの地金を再利用しなければなりません。一方白金加圧鋳造機の場合では、例えば150gの溶解でも押し湯量は35g程度で、製品としての地金量は115gとなります。
全溶解量 | 製品部 | 押し湯量 | |
遠心鋳造機 | 300g | 120g~180g | 120g~180g |
白金加圧鋳造 | 230g | 70g |