ゴム型のカットは、右利きの人の場合には右手にメスを持ち、左手でゴム型を開きます。
左手の『親指と人差し指』か、もしくは『親指と中指』を使って開きます。
推奨する開き方は『親指と中指』です。
ゴムカットで重要なことは、ゴム型の切断面を垂直に切ることです。そのためには、ゴム型の上部と下部の双方を均一に開かなければなりません。
『【ビギナー編】鋳造用ゴムカットの基本手順』でご説明している通り、ゴムカットは基本ゴム型上部を薄く、下部を厚く切り分けます。上下の厚みが違うということは、当然厚い方により力をかける必要があります。
この場合『親指と中指』を使うと、空いた『人差し指』を中指に添えることができるため、指の力を調整しながらゴム型を均一に開くことができます。
さらに、原型が複雑な形状の場合は、原型を直接動かして細部にあるゴムを引っ張りながらゴムカットをすることがあります。この場合、空いた『人差し指』で原型に取り付けられた『湯道棒』を動かし引っ張ることが可能となります。
グラフで特徴が一目で分かる!
ゴム型の開き方
ゴム型を指の力だけで開くのは容易ではありません。力がある人でも、普段使わない筋肉を使うのでかなり困難です。
そのため、『力を使って開く』のではなく、体重を利用して『ゴム型を下に押し付ける』ようにすることが大切です。
親指と中指(又は人差し指)でアルファベットの『C』のかたちにします。この2本の指先を使ってゴム型の端をフックのように引っかけます。
次に、指で作った『C』を、体重を利用して下に押し付けるようにしてゴム型を開きます。
とは言っても、やはり初めての方には慣れないことなので、はじめはすぐに指が痛くなりますが、コツがつかめれば徐々に慣れていきます。
とにかく、ゴムカットは反復練習です。
ポイント
親指と中指(又は人差し指)でアルファベットの『C』を作り
ゴム型に指を引っかけて体重を利用して下に押し付ける
ゴムカットの姿勢
『ゴム型の開き方』で説明した体重のかけ方です。こちらも右利きの場合で説明します。
左手の『C』の指をゴム型の両端に引っかけたら、ゴム型を目の下に置き、左肩を『C』の上に来るようにして左ひじを横に張り出します。
肩を『C』に乗せるようにして体重をかけて『C』をゴム型に押し付けます。腕だけで押し付けると肘に負担がかかりすぐに肘が痛くなってきます。
こうすることにより、体重が指の『C』にかかり、指を開かなくてもゴム型が開くようになります。
何回も言いますが、力ではありません。体重を使いましょう。
ポイント
左ひじを曲げて張り出し、指を作った『C』の上に肩を置く