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鋳造用語集

ランタン
Lanthanum

ランタンは、原子番号57の元素であり、ランタノイド系列の最初に位置する希土類元素である。1839年、スウェーデンの化学者カール・グスタフ・モサンデルによって、当時「セリウム」と考えられていた酸化物から新たな元素として発見された。元素名は、ギリシャ語の「lanthanein(隠れる・見えない)」に由来し、セリウム中に「隠れていた元素」であったことから命名された。

周期表では第6周期・第3族に属し、ランタノイド系列の起点となる元素である。電子配置は [Xe] 5d¹ 6s² であり、化学的には+3価が最も安定である。銀白色で柔らかく展性・延性に富む金属であるが、空気中では酸化されやすく、表面には酸化膜が形成される。また、水とも比較的容易に反応し、水酸化ランタンと水素を生成する。

ランタンは単独の鉱石として存在することは少なく、主にモナザイトやバストネサイトなどの希土類鉱石中に他のランタノイド元素とともに産出する。これらの鉱石を化学的に分離・精製することで工業的に製造される。

現在の用途は多岐にわたり、光学ガラス、高屈折率レンズ、水素吸蔵合金、触媒、自動車排ガス浄化触媒、ニッケル水素電池などに利用されている。特にニッケル水素電池では、水素吸蔵合金の主要成分として重要な役割を果たしており、ハイブリッド車などにも広く採用されている。また、高品質なカメラレンズや望遠鏡レンズにもランタンを含む特殊ガラスが使用されている。

ランタンはランタノイド元素の代表格であり、その優れた光学特性や水素吸蔵特性から、現代のエネルギー・光学・環境技術を支える重要な希土類元素の一つとなっている。

元   素   記   号   La
陽      子      数  57
価   電   子   数  3
原      子      量   138.90547
融                点   約920
沸                点   約3434
密                度   約6.15
存      在      度   地球  約39 ppm。銅や鉛と同程度に存在する比較的豊富な希土類元素である。宇宙 希土類元素の中では比較的多く存在し、恒星内での中性子捕獲反応(s過程・r過程)によって生成されたと考えられている。
代表的な製品   高屈折率光学レンズ・カメラ、望遠鏡用特殊ガラス・光学機器・ニッケル水素電池(水素吸蔵合金)・自動車排ガス浄化触媒・石油精製触媒・アーク溶接用電極・

-こぼれ話-
ランタンは「ランタノイド」という元素群の名前の由来となった元素です。しかし、実際にはランタン自身には4f電子が存在せず、電子配置は [Xe] 5d¹ 6s² となっています。そのため、「ランタノイドはセリウム(Ce)から始めるべきではないか」という議論が長年続いてきました。それでも現在では、歴史的経緯や化学的性質を考慮し、ランタンをランタノイド系列の先頭元素として扱うのが一般的です。このように、周期表の分類には電子配置だけではなく、歴史や化学的性質も反映されている興味深い例となっています。

 

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