該当品の輸出契約及び移設に伴う取扱注意事項
下記の条件にあてはまる鋳造機又は溶解炉は、該当品となり、日本国外へ移設する場合に輸出許可が必要です。
- 出力5kW以上の鋳造機
- 真空雰囲気が導入可能
- 加熱コイルの直径が60㎝(600㎜)以下
- 加熱温度が850℃以上まで昇温可能
ご購入後の設置場所や現在設置されている鋳造機又は溶解炉を海外へ移設をする場合には、輸出規制対象品のため民生利用(通常兵器及び大量破壊兵器を行わない)制約とともに、輸出の際には該当品輸出許可が必要となります。
許可のない輸出に対しては、経済産業省の安全保障貿易課で管理される国連で定められる安全保障貿易令に抵触し、違反に対する行政処分や刑罰が科されます。
また、国連で定める輸出禁止国に対する輸出、及び補完的輸出規制(キャッチオール規制)で対象となるいかなる第三者・企業・団体などへの輸出に対しても刑罰が科されます。
装置の国外移設について
一部の鋳造機は、安全保障貿易において該当品となるため、本装置を日本国外へ移設する場合には、安全保障貿易令が適用されます。たとえ同社内又はグループ間などの移設であっても個別の輸出許可が必要となるため、弊社へ当該輸出を弊社にご通知いただき、該当品輸出にともなう適切な手続きを行って頂かなければなりません。無許可の国外輸出は絶対に行わないで下さい。
契約の特例解約
該当鋳造機(誘導加熱炉)が輸出(国外設置又は、国外の第三者への貸与、転売、譲渡を前提とした売買)される場合、又は弊社・お客様が該当鋳造機の設置先、第三者への貸与先、転売先、譲渡先が輸出を前提とするものと知り得た場合において、経済産業省安全保障貿易課、又は安全保障貿易局の判断において同省から輸出が許可されない場合、又は補完的輸出着せい(キャッチオール規制)など、経済産業大臣の命令で輸出停止となった場合には売買契約を始めとする貸与、転売、譲渡等の各契約が無効となります。また、お客様におかれましては、その際の売買契約等が無効となることを第三者へ告知いただく義務が発生致しますので、充分ご注意下さい。
第三者への転売及び譲渡などについて
⒈
お客様から他の方又は企業に対する該当鋳造機(誘導加熱炉)の貸与、転売、又は譲渡が国外の設置を伴う場合、又は国外への設置であることを知り得たとき、本設置に対して1項『装置の国外移設』の義務、及び安全保障貿易令により2項『契約の特例解約』が法的に適用されることを第三者の方へ通知いただき、お客様におかれましては直ちにその貸与先、転売先、又は譲渡先の名称及び連絡先等を弊社までご連絡下さい。
⒉
輸出許可を得た該当鋳造機(誘導加熱炉)においても設置場所が変更となる場合は、安全保障貿易課または安全保障貿易局より日本への積戻し命令が発令される場合がありますので充分ご注意下さい。
⒊
既に輸出許可を得た日本国外に設置されている該当鋳造機(誘導加熱炉)の日本への移設でも、恐れ入りますが新たな移設先などを弊社にお知らせ下さい。
⒋
既に輸出許可を得た日本国外に設置されている該当鋳造機(誘導加熱炉)であっても、国連で定められた輸出管理規制国への輸送、移設、貸与、転売及び譲渡は行えません。また、補完的輸出規制(キャッチオール規制)で許可にならない第三者、企業又は団体への貸与、転売及び譲渡においても、安全保障貿易令に抵触するため一切行えません。
⒌
既に輸出許可を得た日本国外での設置であっても該当鋳造機を廃棄する場合には、お手数ですが弊社に廃棄のご連絡をいただき弊社の該当鋳造機の管理にご協力をお願い申し上げます。
以上、本装置の取扱いに対するご理解と法令の遵守をお願い申し上げます。また、ご不明な点などございましたら、お手数ですが弊社までお問い合わせ下さい。
※安全保障貿易に関する制度の概要や法令解釈については『経済産業省 安全保障貿易管理』ページをご参照ください。