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鋳造用語集

バークリウム
Berkelium

1949年、アメリカ・カリフォルニア大学バークレー校のグレン・T・シーボーグ(Glenn T. Seaborg)、スタンリー・G・トンプソン(Stanley G. Thompson)、アルバート・ギオルソ(Albert Ghiorso)、ケネス・ストリート・ジュニア(Kenneth Street Jr.)らの研究グループは、アメリシウム241にα粒子(ヘリウム原子核)を照射する実験によって、原子番号97の新元素を世界で初めて合成した。

バークリウムは、プルトニウムアメリシウムキュリウムに続いて発見されたアクチノイド元素であり、人工的に合成された超ウラン元素の研究を大きく発展させるきっかけとなった。その後のより重いアクチノイド元素や超重元素の合成研究においても、重要な役割を果たしている。

元素名(Berkelium)は、発見地であるアメリカ・カリフォルニア州バークレー(Berkeley)に由来している。バークレーは、人工元素研究の中心地として数多くの超ウラン元素を生み出した都市であり、その功績を称えて命名された。なお、同じく発見地に由来する元素としてカリホルニウム(Californium)も存在する。

バークリウムは、第7周期・アクチノイド系列に属する超ウラン元素であり、人工的に製造される放射性金属である。電子配置は [Rn] 5f⁹7s²、価電子数は3個で、通常は+3価を示すが、+4価も比較的安定に存在する。銀白色の金属と考えられており、空気中では酸化されやすい。現在までに肉眼で確認できる量が合成されており、アクチノイド元素としての物理的・化学的性質も比較的よく調べられている。

天然には存在せず、原子炉内でキュリウムなどに中性子を照射することで製造される。年間生産量は極めて少なく、世界でも数グラム程度しか製造されない貴重な元素である。

バークリウムには工業用途はほとんどないが、より重い超重元素を合成するための標的元素として極めて重要である。特に2009年には、バークリウム249を標的にカルシウム48イオンを照射することにより、原子番号117のテネシンが世界で初めて合成された。この成果は、周期表の第7周期を完成させる重要な一歩となった。

元   素   記   号   Bk
陽      子      数  97
価   電   子   数  3
原      子      量  [247](最も代表的な同位体)
融                点   986
沸                点   2627(推定)
密                度   約14.8
存      在      度   地球 天然には存在しない    宇宙 確認されていない
代表的な製品 実用製品なし(超重元素合成用標的、基礎研究用試料)
-こぼれ話-

バークリウムは、「新しい元素を生み出すための元素」として知られています。
通常、元素は製品の材料として利用されますが、バークリウムの最も重要な役割は、さらに重い元素を合成するための出発材料になることです。
2009年、世界で初めて原子番号117のテネシンを合成した実験では、わずか約22ミリグラムのバークリウム249が使用されました。このバークリウムは製造に数年を要し、その後も半減期を考慮しながら急いでロシアへ輸送され、加速器実験に用いられました。
わずか数十ミリグラムの物質から、世界で初めて新しい元素が誕生したこの実験は、現代の核化学・原子核物理学を代表する成果の一つとして知られています。
つまりバークリウムは、「周期表を拡張するための土台となった元素」であり、人類が未知の元素へ挑戦するための重要な架け橋となっているのです。

 

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