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鋳造用語集

ユーロピウム
Europium

ユウロピウムは、原子番号63の元素であり、アクチノイド系列に属する希土類元素である。1901年、フランスの化学者ウジェーヌ・アナトール・ドマルセーによってサマリウムの研究中に発見された。元素名は、ヨーロッパ(Europe)にちなんで命名されており、大陸名が由来となった数少ない元素の一つである。

周期表では第6周期・第3族に位置し、電子配置は [Xe] 4f⁷ 6s² である。化学的には+3価が最も一般的であるが、ランタノイドでは珍しく+2価も比較的安定に存在する。この性質により、優れた発光特性を示す化合物を形成し、多くの蛍光材料に利用されている。

銀白色で非常に柔らかい金属であり、ランタノイドの中でも特に反応性が高い。空気中では急速に酸化し、水とも容易に反応するため、通常は鉱油中や不活性ガス雰囲気で保管される。

天然では単独の鉱石として産出することはなく、モナザイトやバストネサイトなどの希土類鉱石中に他のランタノイド元素とともに含まれている。化学的性質が非常によく似ているため、高純度のユウロピウムを得るには高度な分離・精製技術が必要となる。

現在では、赤色蛍光体や青色蛍光体の発光中心として利用され、液晶テレビ、LED照明、スマートフォン、ディスプレイなどの表示装置に欠かせない元素となっている。また、ユーロ紙幣の偽造防止インクや蛍光塗料、レーザー材料などにも利用されている。

ユウロピウムは、現代の映像技術や照明技術を支える代表的な希土類元素であり、「美しい赤色を生み出す元素」として世界中で重要な役割を果たしている。

元   素   記   号   Eu
陽      子      数  63
価   電   子   数  9
原      子      量 151.964
融                点   約822
沸                点   1527
密                度   5.24
存      在      度   地球 約2.1 ppm  宇宙 約0.0005 ppm(質量比)
代表的な製品   赤色蛍光体:青色蛍光体・LED・液晶ディスプレイ・テレビ・スマートフォン・ユーロ紙幣の偽造防止インク・レーザー材料

-こぼれ話-
ユウロピウムは、現在の高画質ディスプレイを支える「赤色」の立役者です。ブラウン管テレビの時代から、ユウロピウムを含む蛍光体は鮮やかな赤色を発光する材料として使われてきました。その後、液晶テレビやLEDディスプレイへと技術が進歩した現在でも、その優れた発光特性は受け継がれています。

また、ユウロピウムはユーロ紙幣の偽造防止技術にも利用されています。ユウロピウムを含む特殊な蛍光体は、紫外線を当てると特定の色で発光するため、紙幣の真贋判定に役立っています。普段何気なく見ているテレビの鮮やかな赤色や、財布の中のユーロ紙幣にも、ユウロピウムの優れた性質が活かされているのです。

 

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