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鋳造用語集

キュリウム
Curium

キュリウムは、原子番号96の元素であり、アクチノイド系列に属する人工放射性元素である。1944年、アメリカ・シカゴ大学冶金研究所(マンハッタン計画)のグレン・T・シーボーグらの研究グループによって、プルトニウム239にα粒子(ヘリウム原子核)を照射することで初めて合成された。元素名は、放射能の研究を切り開いたピエール・キュリーとマリ・キュリー夫妻の功績をたたえて命名された。

周期表では第7周期・第3族に位置し、電子配置は [Rn] 5f⁷ 6d¹ 7s² である。化学的には+3価が最も安定であり、一部では+4価も知られている。銀白色の金属で比較的硬く、空気中では徐々に酸化する。

天然には存在せず、原子炉内でプルトニウムに中性子を繰り返し照射することで製造される。特にキュリウム244(²⁴⁴Cm)は比較的多く生産され、強いα線を放出することから、他の超ウラン元素を合成する際の出発物質としても重要である。

キュリウムは自ら大量の熱を発生する特徴を持ち、放射線源や熱源として研究利用されている。また、アメリシウムカリホルニウムなど、さらに重い超ウラン元素を合成するための標的材料として欠かせない元素でもある。工業用途は限定されているものの、原子力・核物理学研究の発展に大きく貢献している。

現在では、基礎科学の研究だけでなく、宇宙探査用の熱源や放射線源としての可能性も研究されており、超重元素研究を支える重要な元素となっている。

元   素   記   号   Cm
陽      子      数  96
価   電   子   数  10
原      子      量   247
融                点   約1345
沸                点   約3110
密                度   約3.443
存      在      度   地球  天然には存在しない(人工元素)  宇宙 天然には確認されていない
代表的な製品   超ウラン元素合成用標的材・放射線源・研究用熱源・核物理学研究材料

-こぼれ話-
キュリウムは、ノーベル賞を受賞した夫婦の名前が元素名になった唯一の元素です。
元素名の由来となったピエール・キュリーとマリ・キュリー夫妻は、放射能の研究を切り開き、ラジウムやポロニウムの発見などで科学史に大きな足跡を残しました。その功績をたたえ、1944年に新しく合成されたこの元素は「キュリウム」と命名されました。
また、キュリウムは自ら強い熱を発生する性質を持つため、「熱を生み出す元素」としても知られています。この熱は放射性崩壊によるもので、わずかな量でも継続的に発熱します。そのため、宇宙探査機の電源や熱源への利用も研究されており、人類の宇宙開発を支える可能性を秘めた元素の一つとなっています。

 

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