鋳造用語集

フェライト
Ferrite

大きく分けて2つの意味がある。
  鉄鋼材料の組織、共析変態後に形成される柔らかい組織
 磁性材料。

鉄鋼材料としてのフェライト

  結晶構造
体心立方格子(BCC)という原子配列を持っており、純鉄に非常に近い組成を持つ。
この構造は、原子が立方体の各頂点と中心に配置されており、比較的密ではないため、柔らかく加工しやすい性質を持つ。

  性 質
非常に柔らかく、延性(引き伸ばす性質)が高い。
そのため、プレス加工や曲げ加工がしやすい材料となる。
また、強磁性を持ち、常温では磁石に引き寄せられる。

  役 割
鋼の熱処理において、このフェライト組織をコントロールすることで、鋼の硬度や加工性を調整する。
共析変態の際には、高温のオーステナイトから、このフェライトセメンタイトが同時に形成される。

 

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