鋳造用語集

朧 銀(ろうぎん / おぼろぎん)
Rougin Japanese Alloy 

金属工芸で使われてきた日本古来の色金のひとつでの合金。
しばしば、四分一と同義とされる。これは、合金における銀の比率が四分の一であることから名づけられた。
しかし、四分一に分類される「黒四分一」は、煮色仕上げ後の色合いが黒くなるため、朧銀とは呼ばれていない。 

朧銀の由来は、朧月夜(おぼろづきよ)の月光のようなうつろな銀色とされるが、「おぼろぎん」と発声される四分一は、「白四分一」だけとし、その他の「並四分一」「並四分一外三部挿し」「並四分一内三部挿し」「上四分一」を「ろうぎん」と区別されることがある。

※「挿し」とは、差し込むという意味で追加すること。

朧    銀
名    称別    称合 金 成 分(一般的な成分構成/※一部異なる場合もある)(煮色仕上げ後の)発 色
(Cu) (Ag) (Au)
朧 銀(ろうぎん)並四分一外三分(金一分挿し)77 (76.23) %23 (22.77) %+1 (1) %濃い灰色
朧 銀(ろうぎん)四分一(挿しなし)75 %25 %0 %くすんだ濃い灰色
朧 銀(ろうぎん)並四分一内三分(金一分挿し)70 (69.30) %30 (29.70) %+1 (1) %外三分より薄目の濃い灰色
朧 銀(ろうぎん)上四分一(金一分挿し)60 (59.40) %40 (39.60) %+1 (1) %灰色
朧 銀(おぼろぎん)白四分一(金一分挿し)40 (39.60) %40 (59.40) %+1 (1) %白っぽい灰色

※  漢字表記が『朧銀』であっても、「おぼろぎん」は、白四分一のみを指し、他の四分一を「ろうぎん」と呼ぶ。

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