鋳造用語集

共晶点(きょうしょうてん)
Eutectic Point

共晶する金属の組成において、複数の物質からなる混合物(合金など)が、純粋な物質よりも低い温度で溶け始め、かつ完全に溶ける、特定の組成比と温度を指す。
この点では、液体から複数の固体が同時に、かつ均一に凝固する。

銅 - アルミニウム合金/Copper - Aluminum
共晶組成:銅-約32.7%/アルミ-約67.3%
共晶点:548.2℃
特定の組成の銅-アルミニウム合金では、高温のβ相(固溶体)が冷却されると、α相とγ2相という2つの異なる相に分解する共析変態が起こる。
鉛 - スズ合金/Lead - Tin
共晶組成:鉛-38.1%/スズ61.9%
共晶点:183℃
この合金系は、共晶反応(液体から2つの固体が生成)がよく知られているが、固体状態でも共析反応が起こる場合がある。
銀 - 銅合金/Silver - Copper 
共晶組成:銀-約71.9%/銅-約28.1%
共晶点:779.4
銀と銅の共晶組成の合金は、彫金や電子部品用のロウ材として利用される。

 

 

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