マルテンサイト
Martensite
主に鉄鋼材料の焼き入れにより得られる結晶構造。
マルテンサイト変態と呼ばれる直接変態により形成される。
鋼を高温から急冷することで形成される、非常に硬くて脆い結晶構造。
名称は、ドイツの冶金学者アドルフ・マルテンスに由来する。
■ 結晶構造
マルテンサイトは、体心立方構造(BCC)をひずませたような正方晶構造(BCT)をしており、このひずみが、マルテンサイトの硬さの原因となる。
■ 性 質
高い強度を持つが、同時に非常にもろいという性質がある。
このため、通常は「焼きもどし」と呼ばれる熱処理を施して、靭性(ねばり強さ)を向上させてから使用する。
鋳造用語 索引