規則固溶体
Ordered Solid Solution
合金やセラミックスなどの固体において、異なる種類の原子が、結晶格子(原子の並び)の特定の位置に、規則性を持って整然と配置されている状態を指します。
別名で「秩序固溶体(ちつじょこようたい)」や「規則格子(きそくこうし)」とも呼ばれる。
■ 原子の配列
2種類以上の原子が、「一つおきに並ぶ」など、特定の原子比と周期で規則的な秩序をもって結晶格子の位置を占める。
■ 生成条件
高温では不規則に並んでいても、徐々に冷却したり熱処理を行うことで、原子がエネルギー的に安定な規則的な配置に移動(秩序変態)して生成する。
■ 性質の変化
一般に、不規則な状態(不規則固溶体)と比べて、規則固溶体は硬く、もろい性質を示す傾向があります。また、電気抵抗などの物理的性質も変化する。
規則固溶体を成す代表的な合金に銅と金の合金(CuAuや)がある。
この合金は、熱処理によって原子が規則的に並び、性質が変化する。
■ 不規則固溶体との違い
規則固溶体は、原子が整列している状態。(例:学校で席順が決められているクラス)。原子の規則的な並びによって、元の結晶格子とは異なる新しい大きな周期(超格子、Superlattice)を持つことが多いのも特徴。
一方、不規則固溶体は原子がランダムに(無秩序に)配置されている状態。(例:自由に座っているカフェのお客さん)
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