熱電対(ねつでんつい)
Thermocouple
2つの異種金属線の両端を接合し閉回路にすると、接合点の温度差により熱起電力を生じる。この発生する電気量を利用して温度に換算する温度計。
熱電対には、計測する温度帯によりいくつかの種類がある。
一般的な金属(融点800~1000℃程度)の溶湯の温度測定では、アルメルとクロメルを使った「K熱電対」が一般的。高融点金属では白金とロジウムを使ったR熱電対」がある。
熱電対の種類と記号 | ||||
記 号 | +電極(脚) | -電極(脚) | 使用温度範囲(℃) | 特 徴 |
K | クロメル | アルメル | -200 ⇔+1000 | 熱起電力の直進性が良い。もっとも流量が多い。 |
E | クロメル | コンスタンタン | -200 ⇔+700 | 熱起電力がもっとも大きい。流通量が少ない。 |
J | 鉄 | コンスタンタン | 0 ⇔+600 | E 熱電対に次いで起電力が大きい。錆びやすい。 |
T | 銅 | コンスタンタン | -200 ⇔+300 | 低温測定に向いている。熱伝導差が大きい。 |
N | ナイクロシル | ナイシル | -200 ⇔+1200 | 広い範囲にわたって熱起電力が安定している。 |
R | 白金ロジウム合金(Rh 13%) | 白金 | 0 ⇔+1400 | ばらつきや劣化が少ない。熱起電力が低く高温測定向き。 |
S | 白金ロジウム合金(Rh 10%) | 白金 | 0 ⇔+1400 | ばらつきや劣化が少ない。熱起電力が低く高温測定向き。 |
B | 白金ロジウム合金(Rh 30%) | 白金ロジウム合金(Rh6%) | 0 ⇔+1800 | 熱起電力が極めて低く、JIS規格ではもっとも高温測定向き。 |
W/Re5 - 26 | タングステンレニウム合金(Re 5%) | タングステンレニウム合金(Re 26%) | 0 ⇔+2480 | 最高温対応。還元雰囲気のみで使用できる。(JIS規格外) |
IrRh | イリジウム | イリジウムロジウム合金 (Rh 40%) | 1100 ⇔+2000 | 高温で使用。酸化雰囲気でも使用可能。(JIS規格外) |
CrAu | ニクロム | 金鉄合金(Fe 0.07%) | 1 ⇔+300K | 低温用。(JIS規格外) |
CuAu | 銅 | 金コバルト合金(Co 2.11%) | 4 ⇔+100K | 極低温用。(JIS規格外) |
(ウィキペディアより抜粋)
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