リバモリウム
Livermorium
2000年、ロシアの合同原子核研究所(JINR:ドゥブナ)とアメリカのローレンス・リバモア国立研究所(LLNL)の共同研究チームは、カリホルニウム248にカルシウム48イオンを照射する重イオン核融合実験により、原子番号116の超重元素を合成することに成功した。生成された元素は崩壊系列の解析によって確認され、2012年に国際純正・応用化学連合(IUPAC)により正式に新元素として認定された。
英語名 Livermorium は、アメリカ・カリフォルニア州にあるローレンス・リバモア国立研究所(Lawrence Livermore National Laboratory)に由来する。この研究所は超重元素の共同研究に大きく貢献しており、その功績を称えて命名された。
リバモリウムは17族のモスコビウム、18族のオガネソンと並ぶ第7周期の超重元素であり、16族(カルコゲン元素)に属する。周期表上では酸素、硫黄、セレン、テルル、ポロニウムと同じ族に位置するが、極めて原子番号が大きいため、電子が相対論的効果の影響を強く受ける。
その結果、通常のカルコゲン元素のように−2価をとって反応する性質が弱まり、+2価が比較的安定になると予測されているほか、金属的な性質もより強く現れる可能性がある。このため、同じ16族であっても酸素や硫黄とは大きく異なる化学的性質を示すと考えられている。
現在までに合成されたリバモリウム原子はごくわずかであり、最も長寿命の同位体でも寿命は数十ミリ秒程度である。そのため、化学的性質を直接調べる実験はほとんど行われておらず、多くは理論計算によって予測されている。
理論上は金属的性質を持ち、主な酸化状態は+2価および+4価になると考えられている。これは、同じ16族元素であるポロニウムよりも相対論的効果が強く現れるためであり、通常の周期律からやや外れた性質を示す可能性が指摘されている。
リバモリウムには現在のところ実用的な用途はなく、その研究は原子核物理学や超重元素化学、原子核の安定性に関する基礎研究を目的として行われている。特に、「安定の島」と呼ばれる比較的寿命の長い超重元素領域の探索において重要な位置を占める元素である。
現在、リバモリウムは人類が人工的に合成した最も重い元素群の一つとして、原子核物理学および超重元素研究の発展に貢献している。
| 元 素 記 号 | Lv |
| 陽 子 数 | 116 |
| 価 電 子 数 | 6 |
| 原 子 量 | 293(標準原子量は定義されていない) |
| 融 点 | 約364~507℃(理論予測) |
| 沸 点 | 約762~850℃(理論予測) |
| 密 度 | 約12.9 g/cm³(理論予測) |
| 存 在 度 | 地球約(地殻)ゼロ / 宇宙 ゼロ(確認されていない) |
| 代表的な製品 | なし(超重元素、原子核物理学・超重元素化学の研究) |
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