規則 - 不規則変態(きそく-ふきそくへんたい)
Ordered - Disordered Transformation
合金の原子の並び方が温度によって変わる現象。
特定の温度を境に、原子が規則正しく並んだ状態(規則相)から、ばらばらに並んだ状態(不規則相)へと変化する。
具体的な仕組み
多くの合金は、高温では原子が格子点にランダムに配置された不規則な状態(固溶体)で存在する。
これは、原子が活発に動き回るため、規則正しい配列を保つことが難しいことが理由である。
しかし、温度が下がると、原子の動きが鈍くなり、特定の種類の原子が特定の格子点に収まりやすくなる。
その結果、ある臨界温度以下になると、原子が規則的に配列した規則相へと変化する。
この変化を「規則-不規則変態」と呼ぶ。
影響と例
この変態は、合金の様々な性質に大きな影響を与える。
■ 物理的・機械的性質の変化
規則相は原子の並びが密であるため、硬く、もろい性質を示すことが多くみられる。
一方、不規則相はより柔らかく、展延性に富む。
■ 電気的・磁気的性質の変化
原子配列が変わることで、電気抵抗や磁気特性も変化する。
■ 身近な例
金-銅合金(AuCu3)は、高温では金原子と銅原子がランダムに並んでいるが、低温になると金(Au)原子が隅に、銅(Cu)原子が面心に規則的に並び、結晶構造が変化します。
■ 機械的性質
格子定数は原子間の結合距離と関係しており、硬さや弾性率などの機械的性質に影響を与える。
この変化を利用して、特定の性質を持つ材料が作られています。
■ 電子・光学特性
半導体や発光ダイオード(LED)などでは、格子定数が電子のバンドギャップや発光波長に影響を与えるため、デバイス設計に不可欠な情報となる。
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