鋳造用語集

固溶体(こようたい)
Solid Solution

2種類以上の金属または非金属が溶け合い均一な状態の固体を成し、全体が均一の固相となっているもの。金属などは個々の結晶が規則正しく並んで安定している。
非金属同士が溶け合った状態は混晶(Mixed Crystal)とも呼ばれ固溶体と同じ意味で使われる。

金属の固溶体は、結晶構造に他の元素が入り込んでも元の結晶構造を崩さない状態で入り混じる状態または、その合金。高温では不規則状態だが、ある温度以下で規則状態になる。
固溶体には「置換型固溶体」と「侵入型固溶体」がある。

置換型固溶体

『溶媒原子(溶質を溶かす役割を果たす物質/食塩水の場合の水)の代わりに溶質原子(溶液を作る際に溶ける物質/食塩水の場合の塩)が置き換わるもので、原子半径が似ている場合に置換が起こりやすい。

原子半径の違いが10%程度までは完全に固溶するが、それ以上では固溶度は急激に減少し、15%以上ではほとんど固溶しなくなる(ヒューム・ロザリーの法則)。』(図は、純金属と置換型固溶体の結晶配列のイメージ)
(ウィキペディアより抜粋)

侵入型固溶体

『原子半径の小さい元素(水素炭素窒素ホウ素酸素など)が金属結晶格子の原子間の隙間に侵入するもの。
炭素鋼の焼き入れや浸炭処理などの表面処理は、侵入型固溶体に溶質分子を過飽和させ、歪んだ組織をつくることにより硬い組織を得る方法。』(図は、侵入型固溶体と置換型/侵入型複合の固溶体の結晶配列のイメージ)
(ウィキペディアより抜粋)

→ 反意語「共晶」→「析出
→ 類義語「全率固溶体

 

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