置換型溶質元素(ちかんがたようしつげんそ)
Substitutional Solute
溶媒(主成分)の原子と置き換わり、その結晶格子の格子点(原子が本来存在する位置)を占める元素。
溶質元素により、置換型固溶体になる条件は、溶質原子と原子半径が非常に近い(一般的に15%以内の差)こと、結晶構造、価電子数、電子陰性度が似ていることが重要となる(ヒューム・ロザリーの法則)。
これらの条件が満たされると、完全な置換型固溶体である全率固溶体(完全に溶け合っている合金)になるか、固溶限(母合金が他の金属元素と混ざりあう限界)を持つ固溶体になる確率が高くなる。
しかし、これらの条件を満たしていても互いの元素の熱力学的な安定性、電子温度、温度や圧力により全く溶け合わない場合やより安定性のある金属間化合物として析出する場合もある。
鋳造用語 索引
