鋳造用語集

オーステナイト
Austenite

鉄鋼材料が特定の高温で形成する結晶構造(組織)の一種。
特に、純鉄では911℃から1392℃の温度範囲で安定して存在する。
広義では、γ鉄(ガンマ鉄)と同義。
オーステナイトは、炭素や他の合金元素が、ガンマ鉄の結晶格子(FCC構造)に溶け込んだ固溶体を指す。
つまり、ガンマ鉄がベースとなって、炭素などが原子レベルで均一に混ざり合った状態を指す。

特  徴

  結晶構造
原子が立方体の各面と頂点に位置する面心立方格子(FCC)構造を持っている。
この構造は、原子間に比較的大きな隙間があり、炭素原子を多く取り込むことができる。

  磁 性
柔らかく延性に富んでいる。
この性質は、鋼の熱処理焼きなまし焼き入れ)を行う上で非常に重要である。

 

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