マンガン
Manganese
1774年、シェーレがマンガン鋼の中に新元素として発見。その後1808年にシェーレの友人であるガーン(スウェーデン)が金属の単体として分離することに成功した。
元素名の由来は、ラテン語の「磁石 (magnes)」。
マンガンは、電池の正極作用物質として使われている。鋳鉄やステンレス鋼の微量元素として使われたり、一部の高融点金属の脱酸材としても使われる場合がある。
マンガンは同素変態を示す金属のひとつ。
| マンガン/Manganese(Mn) | |
| マンガンは、同素変態を起こすことが知られている。 | |
| α マンガン | 727℃以下の常温で最も安定な同素体。 複雑な立方晶系の構造を持ち、非常に硬くて脆い性質がある。 |
| β マンガン | 727℃から1100℃で安定な同素体。この構造も立方晶系だが、マンガンとは異なる複雑な構造をしている。 |
| γ マンガン | 1100℃から1138℃で安定な同素体。面心立方格子構造 (FCC) を持ち、他の同素体よりも柔軟で加工しやすい。 |
| δ マンガン | 1138℃から融点(1244℃)までの高温で安定な同素体です。 体心立方格子構造 (BCC) を持つ。 |
| 元 素 記 号 | Mn |
| 陽 子 数 | 25 |
| 価 電 子 数 | - (N/A) |
| 原 子 量 | 54.938049 |
| 融 点 | 1244 |
| 沸 点 | 1962 |
| 密 度 | 7.44 |
| 存 在 度 | 地球 1400 ppm 宇宙 9510 |
| 代表的な製品 | 電池の正極作用物質 ・脱酸材 |
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