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鋳造用語集

鉄系金属(てつけいきんぞく)/ 合金鉄(ごうきんてつ)
Ferrous Alloys / Ferro-alloy / Alloy Iron / Ferroalloy

と炭素を主成分とした合金で、一般的にはと呼ばれる鉄合金の総称。
炭素の含有量を調整し、脱酸・不純物の除去・耐熱性・耐食性・機械的強度などを向上させるためにマンガン(Mn)・クロム(Cr)・ケイ素(Si)・モリブデン(V)などの微量元素を加えた鉄を主成分とする一群の合金。

 

鉄系金属の種類
名     称 概     要 詳     細
炭素鋼(鋼) 400ppm~0.2%の炭素を含む鉄鋼 高炉で銑鉄を精製して作る。
合金鋼(特殊鋼) 鉄鋼にクロム・ニッケル・モリブデンなどを加えた鉄鋼

ステンレス
 錆びにくいため水回りの製品や医療用器具に使われる。用途目的に合わせ「オーステナイト系」「マルテンサイト系」「フェライト系」「析出硬化系」などがある。
SCr材
 炭素含有量が0.12~01%を含みクロムとマンガンを添加し強度と靭性がある鋼材で自動車部品などに使われる。
SCM材
 炭素を0.33~0.38%とモリブデン0.15~0.3%含有し、自動車部品・高級機脚部品・ボルトやナットなどに使われる。
SNC材
炭素鋼にクロムとニッケルを加え、耐食性・耐摩耗性・耐衝撃性を向上させ、車軸・シャフト・ピストンピン・砲身などに使われる。
SNCM材
 機械構造用の合金鋼でニッケルクロムモリブデン鋼とよばれる、炭素鋼にニッケル・クロム・モリブデンを混合し、高い強度と靭性を向上させ、高い衝撃性と熱処理後の寸法変化が少ない。
高クロム鋳鉄
クロム含有量を20~25%とし、熱処理によりSNCM材より高い強度と靭性を向上させることが可能。

鋳鉄 鋳造で使われる鉄。「普通鋳鉄/ねずみ鋳鉄」ともよばれる。 2.5~2.5%の炭素を含んだ鉄を徐冷して作られ、優れた減衰能(振動吸収性)を持つ。急冷すると白鋳鉄になる。展延性は劣るが切削性や耐摩耗性に優れる。高炭素鋼にも分類されるダクタイル鋳鉄(球状黒鉛鋳鉄/ノデュラー鋳鉄)は、強度の必要な自動車部品や水道管(ダクタイル鋳鉄管)などに使用される。この鋳鉄は鋳放し(鋳造したままで表面処理や経時処理しない状態)でも鋼に近い強靭性を持つ。特殊鋼に分類される高クロム鋳鉄も鋳鉄として分類される場合がある。
銑鉄 炭素を2%以上含む鉄。鋼とは異なる 鉄鉱石を還元して得られる鉄。銑鉄を精錬して鋼が得られる。また、銑鉄は鋳物用としても用いられる。
高炭素鋼 炭素を6%以上含有し、クロムやモリブデンなどの合金元素を含まない鉄。 銑鉄や炭素工具鋼鋼材と呼ばれるSK材がこれにあたる。SK材は高温になると硬度が低下する。
その他 用途に合わせて配合した合金鉄登録商標材料 「ニレシスト」「コバール」「インバー」「スーパーインバー」「インコロイ」など。

 

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