鋳造用語集

ガリンスタン
Galinstan

常温で液体のガリウム系合金であり、水銀の代替材料として広く利用されている低融点合金。
毒性が低く、電気伝導性や熱伝導性に優れることから、温度計、冷却材、電子機器、研究用途などで使用されている。
最大の利点は、水銀のような液体金属でありながら、水銀中毒の心配がほとんどないという点である。

ガリンスタンは「液体の金属なのに手で触れられる」という点から、科学館や大学の材料工学実験でも人気がある。
ただし、安全性が高いとはいえ、ガリウム成分の影響でアルミニウムには非常に攻撃的である。アルミ缶やアルミ板に付着すると、表面の酸化被膜を破壊して内部へ浸透し、金属がもろくなる「液体金属脆化」を引き起こす。
この現象は、液体金属と固体金属の相互作用を学ぶ代表的な教材としても利用されている。

ガリンスタン  Galinstan
組  成ガリウム (Ga) 68 - 69%,/ インジウム (In) 21 - 22%/スズ (Sn) 約10%
融  点約19℃(常温で液体)
沸  点約1300℃以上
比  重約6.4
銀白色
電気伝導率高い
熱伝導率高い

用 途

代表的な用途は、「ガラス製温度計」「熱媒体」「電子機器の冷却」「ヒートシンク」「熱電デバイス」「ロボット・ソフトアクチュエータ」「フレキシブル電子回路」「液体金属電極」「医療研究」があり、近年では液体金属回路としても注目されている。

注意点

 アルミニウムを急速に劣化させる
ガリウムはアルミニウムの結晶粒界へ浸透し、「強度低下」「粒界割れ」「応力腐食割れ」を引き起こす。
そのためステンレスやガラス容器で保管する。アルミ製容器には絶対に入れてはいけない。

 非常に濡れやすい
水銀よりも濡れ性が高く、「ガラス」「ステンレス」「樹脂」などに薄く広がる。
一度付着すると完全に除去するのが難しい場合がある。

 

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