丹銅(たんどう)
Red Brass / Tombac / Gold Brass
銅と亜鉛の合金だが、同じく銅と亜鉛からなる黄銅よりも亜鉛が少ない。
JISではC 2100 – C 2400がこれに相当する。Cu:Zn = 96:4 ~ 88:12 程度の銅合金である。
赤っぽい色から丹銅の名称がある。
レッドブラス、ゴールドブラスとも言う。その組成は、レッドブラスは Cu:Zn = 90:10 程度、ゴールドブラスは 85:15 程度とされ(さらに亜鉛が増すとイエローブラスの 70:30 となる)。ただしレッドブラスは錫や鉛を含むこともある。
展延性・絞り加工性・耐食性に優れているので、 建材・装身具・金管楽器などに用いられる。
特に金管楽器の分野では、銅の比率によってイエローブラス(銅約70%)、ゴールドブラス(銅約85%)、レッドブラス(銅約90%)といったように呼び分けられ、それぞれ音色に特徴がある。レッドブラスは柔らかく、落ち着いた、温かみのある音色とされることが多い。
| 丹 銅(たんどう) | |||
| 組 成 | 亜鉛含有量 | 特 徴 | 用 途 例 |
| Cu 80%∼95% | 5%∼20% 未満 | 銅に近い赤みを帯びた色。展延性が非常に良い。 | 装飾品、楽器、深絞り加工品 |
丹銅の比重と融点を見る → 銅合金の比重と融点
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