鋳造用語集

鉛 青 銅(なまりせいどう)
Lead Bronze / Cu-Sn-Pb

銅(Cu)とスズ(Sn)を主成分とする青銅に、鉛(Pb)を添加した銅合金である。一般的な青銅に比べて鉛を多く含み、主として軸受や摺動部品などに使用される代表的な軸受用銅合金である。

鉛は銅にほとんど固溶しないため、凝固後には銅-スズを主体とする母相の中に鉛が分散した組織を形成する。この分散した鉛が摺動時の摩擦を低減し、耐摩耗性、耐焼付き性、なじみ性を向上させる。また、比較的軟らかい鉛が異物を取り込むことで、軸など相手材への損傷を抑える性質も持つ。

このため鉛青銅は、軸受、ブッシュ、すべり軸受、歯車、ポンプ部品、各種摺動部品など、摩擦や摩耗が問題となる機械部品に広く使用されてきた。

一方、鉛の含有量が増えるほど材料の強度は低下する傾向があり、また凝固時には比重差などによる偏析にも注意が必要となる。そのため、要求される強度、耐摩耗性、摺動特性などに応じて鉛やスズの含有量が調整される。

青銅が持つ強度と耐食性に、鉛による優れた摺動特性を加えた――「滑らかに動き、焼き付きにくい」ことを目的として発達した代表的な銅合金である。

代表的な鉛青銅
種  類 代表規格 Sn・Pb含有量 融 点 比 重 特徴/用途
鉛青銅鋳物2種 CAC602 Sn 9~11%/Pb 4~6% 約800~1,000℃ 約8.8~9.0 軸受、ブッシュ、摺動部品
鉛青銅鋳物3種 CAC603 Sn 9~11%/Pb 9~11% 約750~1,000℃ 約9.0~9.2 軸受、耐焼付き部品
高鉛青銅系 Cu-Sn-Pb系 Pb 約15~30%程度 組成により変化 約9.2~9.6 高荷重軸受、摺動部品

 

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